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外国人の友人達から見た日本という国

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外国人の友人達から見た日本という国

日本って国は住みやすいらしい。

最近、中国人・マレーシア人の友人ができて、本当の意味でカルチャーショックを受けることも多く、とても良い刺激になっている。

 

中国から来て日本でもう15年くらい働きながら暮らしている友人は、流暢な日本語を話すオタクで腐女子だ。そしてかわいらしいルックスでロリータファッションの彼女はとてもしたたか。「したたか」というのは悪い意味でも使われる言葉だけど、この場合は良い意味。自分の言いたいこと・欲することにとても貪欲で正直。

自分の意見を主張しないとならない場面では一歩も引かない強さがあるが、わがままではない。そして普段はとても、本当にとても我慢強い。私は彼女と一緒に仕事をする機会があって、その際、フィジカル・メンタル共にしんどいだろうな、私が彼女だったら逃げ出しているかもと思うような場面があった。その際も彼女は粛々と自分のなすべきことをしていた。その後、当時のことを彼女に尋ねてみると「大丈夫。そんなにたいしたことではなかった。問題はない」といって、もっとしんどかった時の話を聞かせてくれた。

納得するとともに、私はとても感心した。

 

私は彼女の他に中国人のことをよく知らないのだが、ただこんな日本人を知らない。この感じをなんて言ったらいいのだろう。とにかく彼女は自分の欲望に正直で、したたかで地頭がよくて忍耐強い。これを「彼女は」ではなく「中国人は」としてしまうと、主語が大きくなりすぎていると感じるだろうが、少なくとも私は中国の人たちが世界中にチャイナタウンを作って根をはることができる理由の片鱗を見た気がした。

 

翻って、マレー人の彼女はとても穏やかでのんびりしていて、いつも自分のことよりも周りを気にかけている優しい人だ。話してみると何やらいろんな国の言葉が喋れるようす。「それをなんて言うのかな?トリリンガル?」と聞いたら「マルチリンガルですね」とにこやかに、でも普通のことのように言っていた。

マレーの人は国の背景によって多言語を喋れるらしい。母国語であるマレー語、英語、日本語、中国語数種類等…これは入れ替わり立ち替わり、いろいろな国に植民地支配されてきた過去の悲しい歴史の結果でもあるのだろう。

そしてそんな穏やかで優しい彼女も、とても我慢強い。もろそうに見えて実は芯が強い。おそらく彼女には誇りがあって、本当の意味では、誰かに支配された過去の歴史なんてないのだ。

 

私はタイプの違う二人の女性が好きだし尊敬している。自分にはないものを持っていて学ぶことも多いと感じる。右も左もわからない異国にやってきて、一人で暮らしを立て、自立している。それはいったいどんなことだろう。たくさんの苦労もあるだろう。だけど彼女らはそんなことを見せずに「日本は暮らしやすい。国に帰る気はない」という。

 

「国に帰る」…日本にいたらもちろんそんなことを意識することもないけど、当然彼らは「就労ビザ」で日本に滞在している。彼女らの友人では就労ビザがないので、旅行用ビザで帰ってはまた来てを繰り返している人もいるとのこと。

世の中には亡命する人だっているんだよな。亡命とかっていうと、とても大それた映画の中や遠い国の話で、自分には縁のないことのような気がするけど、それは住みやすい国に住んでいて恵まれているという証拠なのかもなと思った。

 

日本から出たことのない私にとっては正直、日本が住みやすいのかどうかわからない。ただ彼女らが口々に日本は住みやすいというのできっとそうなんだろうなと思う。

 

オリンピックに向けて1年を切ったいま、あらためて自分の国と世界の他の国々、日本人である自分と外国の人たちについて、私はもう少し深く考えてみたいと思う。

それにはやはり言語の壁はない方がいいね…

さぁ今日から「トリリンガルなデザイナー」を目指して語学の勉強をしましょうかね。

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