効果的な本の読み方を考えてみるー積ん読解消!斜め読みのススメ。 | 書籍・広報誌・パンフレットのデザイン事務所 アップライン株式会社

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効果的な本の読み方を考えてみるー積ん読解消!斜め読みのススメ。

すっかり寒くなりましたね。読書の秋は過ぎても、これからは「おこもりの季節」です。
温かいこたつに入りながら、のんびり読書をするには最適の季節がまだまだ続きます。
このブログは本を作っているデザイン事務所のものなので、
折に触れて「本を読んでいますか~?」とみなさんに問いかけていこうと思っています。
 
今回は「効果的な本の読み方」ってなんだろうと考えてみました。
本を読むこと自体に少々抵抗があって、「めんどくさいなー」と思っている方も多いかもしれません。そういう方がまず「とにかく本に触れる機会を増やしたい!」と思うのであれば、本屋さんに行って、「興味を惹かれるものを手当たり次第買ってみる」っていうのも(結果、積ん読になったとしてもそれは大いなる一歩だと考えて)、ありだと思います。
しかし「本は結構好きだし、わりと意識して読んでいると思うんだけど、なんか身になった気がしないんだよねー」とか、「最後まで読めない。途中で飽きてしまう。結果、読みかけの本だらけになる」または「積ん読」と化す・・・という、「読書に真剣に向き合っているからこその悩み」もあると思います。
こういったお悩みは、私も本好きの方から幾度となく聞きました。このような方に共通していること「それはとても真面目」に本を読んでいる、「真面目に読みすぎているからこそ」読み進めることができないのではないかと思います。
 
私は以前「年間200冊」読むという目標を立てて、それを達成しました。また知人でやはり年間数百冊を読む無類の本好きがいますが、彼女にも話しを聞いてみました。そういう人は「斜め読み」するのですよね。別段高度な速読術をマスターしているわけではないし、もちろんきちんと内容を読んでいるので、本の中身を要約して語ることもできます。
「斜め読み」なんて言うと、もしかしたら「ズル」とか「もったいない」ように感じる方がいらっしゃると思います。実はそういう方こそ、「真面目に読みすぎて進まない」という状態にある人なのではないでしょうか。
 
では、そもそも、「本を読むことの目的」とはなんでしょうか。
もしかしたら目的なんかない、「暇だから」「ただ楽しいから」という方もいるかもしれません。でもそこには意識せずとも「暇つぶし」という時間の使い方や「楽しみ」という娯楽の目的が隠れていますよね。
ですから、みなさんひとり一人にそれぞれの想いや考えがあって、読まれているのだと思います。
共通して言えるのは、本を読むすべての人が「読むからにはここから何かを得たい」と思っていることでしょう。
そうだとしたら、どうすれば「本から有力な気づきやヒントを得ることができる」のでしょうか。
私はそれが「頭の1ページめから最後のあとがきまでを、同じペースや力を出して隅々まで読み込む」ことではないと思うし、おそらくそれは不可能です。例えば、音楽は1本調子ではなく抑揚があります。映画だって日常のさりげないシーン、伏線の張られるシーン、クライマックスのシーン等テンションの違いがあります。マラソンだってずーっとフルスピードで走り続ける選手はいないでしょう。本だって同じです。著者の方も自分のペース配分や読者の興味を引くために、本にも抑揚があり、それはごく自然なことです。
著者が「本当に伝えたいこと」は「本のどこかにある」のであって、それを見つけることが読書の醍醐味の一つとも言えます。ですから、「全ページについて、均等に重要なことが書かれているわけではない」と、まずは読む側が知っておくことが大切だと考えます。
 
ちなみにかく言う<私の本の読み方>を一例としてご紹介します。
・まず「もくじ」を見て自分が一番興味のあるところから読む
(これは当然小説ではできませんが、その他の本には使えます)
・興味のあるところを読んだあと、「はじめに」=「なぜ著者がこの本を書いたのか、どんな人に読んでほしいのかという想い」をざっと読む。
・その後、「最初から順に」読む。その際興味のない(今は関心がない)ページは「見る」程度に。タイトルと「太字の箇所」しか読まず、場合によりページを飛ばすこともある。
・すべてのページに目を通して、場合によっては最も興味を惹かれたページ、関心のあったページ(=今の自分に必要な箇所)はもう一度じっくり読む(精読)。
・本を読んでいる際、気になったところには付箋を立てたり、マーカーでラインを引いたり、書き込みしたり。端を折っておくのでもいいと思います。要は自分流で「気になったところ」「重要だと思ったところ」が後で見てわかれば、どんな方法でもよいと思います。
たまに本を汚すことに抵抗がある方もいるようですが、私は「本は汚してナンボ」だと思っています。自分が読んだ後、新品のように綺麗な本は私にとってあまり役に立たなかった本なので、古本屋さんに売るか興味がある人に譲ります。(古本屋で買った本はだいたい綺麗ですが、あまり読まれた後がないものばかりですよね)
 
本を作っている立場の人間として、「本だって読者の役に立ちたくて生まれてきているのだ。たくさん読まれて手垢がついて、角を折られて書き込まれて・・・ボロボロになるまで使ってもらい役に立たないと成仏できないだろう」と私は思っています。
それだけ使いこんだ本は(古本屋では無価値ですが)手放すことができない「バイブル的存在」になるだろうし、きっとそれは本にとっても「本望」だと思います。
そうして自分のライブラリにずっと残り、また読み返される本を増やしていけばいいと思います。スペースには限りがありますから、それ以外の本は自分には縁がなかったと手放すのがいいでしょう。
 
本というのは1度読んだら終わりではなく、同じ本でも「読むタイミング」によって「どこを重要と感じるか」「どこが一番響くか」は違うと思うのです。ですから、本にも「旬」や「タイミング」はあると思います。これは自分にとっての「今旬」や「タイミング」であって、今ベストセラーの本が必ずしも「自分の今旬」であるとは限りません。自分の中で「今旬」を過ぎてしまった本をいくら積み重ねておいても、もう「腐って味がなくなっている」かもしれません。その中に、何年も経って熟成し「芳醇な高級ブランデーのようになる本」も、もしかしたらあるのかもしれないけれど、そんなことはおそらく稀でしょう。
そんなに寝かせて、来るか来ないかわからないその時を待つより、新しい本との出会いにかけた方がワクワクしませんか?
 
「買ったけど読まなかった本」、「途中まで読んで読まなくなってしまった本」それらはもしかしたら、今のあなたには必要がない本なのかもしれません。本当に必要だと切羽詰まっていれば必死で読むだろうし、楽しくて止まらないならおのずと読み終わってしまうでしょう。
 
「積ん読」になっている本がある方は一度、この年末の大掃除で「本との向き合い方を見直して」みてはいかがでしょうか。「真面目に読みすぎていた」という方はまず「興味あるところだけ斜め読み」を試し、それでもダメなら潔く古本屋さんへ。そして止まらなくて一瞬で読み終わってしまうような、ワクワクドキドキの新たな出会いにかけてみませんか!?

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